HOME MusicInterviewオメでたい頭でなにより メジャー1stシングル『鯛獲る』インタビュー(2/2)

オメでたい頭でなにより メジャー1stシングル『鯛獲る』インタビュー(2/2)

実はデビューシングルで“オメでたい”っていう言葉を使いたくなかった


――表題曲「鯛獲る」はメジャーデビューとしての一枚目だからこその曲だと感じました。

▲「鯛獲る」Music Video

ぽにきんぐだむ:僕たちの曲作りって324(ギター)が曲を作ってきてくれるところから始まるんですけど、第一印象は正直この曲でメジャーデビューするとは思わなかったんですよ。何個も候補があったわけではなくて、シングルはこれでいこうって歌詞のないデモを聴いた時に、メジャーデビュー感がないなと感じて。でも曲のタイトルを「鯛を獲る=鯛獲る」って決めたら、色々と回り始めて歌詞の方向性も固まって、形になりましたね。

赤飯:ボクシングとかで言われるタイトルを獲る。そこと、鯛の一本釣りからのイメージで天下を獲るみたいな意味もかけて「鯛獲る」にしたんです。僕たちはネタが決まると早いんですよね。

ぽにきんぐだむ:それと名刺代わりとなるような曲にできればしたいよねっていう話もあって、サビでは“オメでたい”という言葉を使うことにしました。実は、デビューシングルで“オメでたい”っていう言葉を使いたくなかったんですよ。この言葉って使いどころをミスると、オメでたさの押し売りになってちょっと鼻につくなと感じてて。でも、オメでたい頭でなによりでしょってスパッとメロディーにハマったんで、これなら嫌味なく言えるねって完成したんです。

――メッセージ性の強いサビに対して、Bメロではいわゆるチョケの部分がたくさんありますね。

赤飯:僕が考えてきた歌詞がほとんどですね。多少手直しはありましたけど。

ぽにきんぐだむ:タイトルがすごくふざけてるので、そこで一回ふざけ終わってると思うんですよ。だからサビは真面目にいくんだけど全部が真面目だと暑苦しいので、じゃあBメロは俺ら関与しないから好きな感じでふざけていいよって赤飯に預けて。するとこれが上がってきたんですよね。言葉選びやネタを少し整えましたけど、基本的に遊びたいだけ遊んでます。

――特に途中でいきなり出てくるタイ語が斬新でした。

赤飯:サビもAメロも真面目な方向で書いていたので、死ぬほどふざけようと思ったんです。それが最後のサビで駆け上がってくタイ語で〈トイレはどこですか?〉と歌うこの一行。これがなかなか決まらなくて。さあどうしようかと言っていたら、ふっと大学時代にタイに行った時のことを思い出したんです。そこで覚えた唯一の言葉をハメてみると、メロディーとちょうどハマった。ああ決まりや!ってなったんですよね。

ぽにきんぐだむ:なんでもない意味のないことをサビ前に持ってくる遊びが、効いてるポイントではあると思います。

――そういったバランスの取り方は大人の遊びという印象を受けたのですが、赤飯さんがネタを持ってくる流れなんですね。

ぽにきんぐだむ:赤飯はお笑い要素が強いので、そこは任せてますね。基本的に他のメンバーはボケの人間のタイプじゃないので赤飯ほどの発想が出てこない。だから僕たちはそれに対して精査して、どこの塩梅にするかを決めていくやり方が基本にあります。

 

お客さんが「私がやりました!」と胸を張って言えるように


――2曲目「 歌謡サスペンス劇場~わたしがやりました~」は作曲に中西航介さんが加わっています。

赤飯:中西くんはバンド活動当初から手伝ってくれてるもう一人のメロディーメーカーなんです。最初、彼が送ってきたギターのリフが火サス(火曜サスペンス劇場:注1)やったんですよね。その瞬間、火サス作るしかないやん!って思って「火サスって人が死ぬしな〜、全然めでたくないしな〜、どうしようかな〜」って考えましたね。

――イントロで鳴る火サスのフレーズから、イメージを膨らませていったんですね

赤飯:火サスをテーマにしたことで、最終的に犯人が自白するストーリーにしないといけないなとも思っていたんです。バンドのコンセプトからポジティブに「私がやりました!」と自白して着地できる内容ってなんやろ?って言ったら、自分たちのライヴで行われていることじゃないかと考えたんです。僕はいつもMCで「これだけの光景を作ってるのは、バンドの力だけじゃない。君たち一人ひとりが楽しんでくれてるからこの光景が出来てるんだよ」って伝えていて。だからフロアを事件現場に見立てて、この事件は誰が起こしてるんだ?となったら、お客さんが「私がやりました!」って胸を張って言えるような曲に出てきたらええんちゃうかなとストーリーを組み立てて行った結果、この歌詞が出来ました。

――サスペンス仕立ての世界観でありながら、お客さんに向けてのメッセージもあるんですね。ただ火サスという番組はもうないですよね……

ぽにきんぐだむ:僕ら、そんなんばっかりですね。今やってない番組ばっかりです(笑)。

赤飯:僕の感性が昭和なんですよ。若い子には新鮮に、上の世代には懐かしく聴こえるから、若い子と上の世代の橋渡しを僕らがやっているとも思っています。親子でライブに来てくれる人たちが最近めっちゃ増えてきて、曲でのネタが会話のネタにもなってるんですよね。

(注1:日本テレビ系で毎週火曜日に放送された2時間ドラマ枠。1981年9月29日から2005年9月27日にかけて放送されていた。)

 

〈ここに立つ今は永遠じゃない〉っていうのは、バンドにも言えること


――そして「推しごとメモリアル」は、ぽにきんぐだむさんの作詞ですね。

赤飯:こいつがドルヲタなんで、そのドルヲタのあるあるを、ちょっとグッとくるメッセージとともに作り上げた曲になります。

ぽにきんぐだむ:ライヴのパフォーマンス先行で作ろうとテーマに決めた曲だったんです。我々は楽器がまあまあ弾ける……

赤飯:待って。俺が言うわ。このバンドのヴォーカルやってて思うんですけど、こいつらみんな上手いんですわ〜!ほら、ここで「そんなことないですよ〜!」って言わな!

ぽにきんぐだむ:……まあまあ弾けるんですよ(笑)。(隣で「なんやねん!」とガッカリする赤飯。)楽器を弾けるヤツが弾かないと、どうなるんだろう?って思ったところからスタートしましたね。サビで楽器を放り投げてみんなで踊りだすっていう曲があると面白いだろうなって、ステージにいる僕たちも、フロアにいるみんなも踊ってる曲を作ろうって決めました。だからサビは、打ち込みだけで弦楽器は一切鳴ってないんですよ。

赤飯:バンドやのにな(笑)。

――確かに、そうですよね(笑)。

ぽにきんぐだむ:そして歌詞のテーマは、有限っていう限りあるもの、かたちあるものには絶対すべて終わりが来るっていうメッセージを込めました。それって、アイドルとイコールに結びつくなと感じることがあったんですよね。僕はすごくアイドルが好きだし、彼女たちを見てると一瞬花が咲くけど絶対散っていく限りある存在だなと思うんです。でもその姿にドラマを感じるし、グッとくる。それを僕らなりに曲にしてみようと思って作ったのが「推しごとメモリアル」なんですよね。赤飯が女声(注2)を出せるギミックも入れて、アイドルが好きな男性とアイドルという2人の登場人物でデュエットをしている曲にしました。

赤飯:1番がアイドル、2番はそのアイドルを応援してるヲタの人が歌い、最後は2人で手を取り合う。ヲタからしたら夢ある曲になっているんです。

ぽにきんぐだむ:〈ここに立つ今は永遠じゃない〉っていうのは、実際僕がとあるアイドルを見に行った時にMCでこれっぽいことを言っていて感銘を受けたんです。バンドにも言えることだし、人間をはじめ生き物全てに置き換えられる、まさにそうだよねっていう言葉だったので歌詞の最後に入れようって決めましたね。輝いていられるのは一瞬だから、その時間を大切にしようねっていう曲でもあります。

――私はこの曲を聴いた時、赤飯さん特有の女声と男声の構成と、それを上手く使ったストーリー性から、赤飯さんがソロで活動していた時にヒャダインさんから提供された「おにゃのこ きねんび」を思い出してしまって

赤飯:わかるー!俺も思い出してたー!

ぽにきんぐだむ:それは僕も分かりますし、まさにこの曲は「おにゃのこ きねんび」のバージョン2みたいな感じではあります。……あ、そうか。「おにゃのこ “きねんび”」と「推しごと“メモリアル”」で“記念”感もありますね!

赤飯:狙ってた(笑)?

ぽにきんぐだむ:狙ってはない(笑)。狙ってないけど、確かにかぶってるなって今思いました。

(注2:女性のような高い声)

 

名古屋は第二の故郷


――『鯛獲る』リリースと同時に全国ツアーが始まります。どのようなツアーにしていきたいですか?

赤飯:今回は僕らが今までやってきたツアーの中で、一番いろんなところを回るんですよ。北は北海道から南は福岡まで遠出をするので、より細かくたくさんの人たちに会いに行くから、「来るなら今だぜ!日本全国のお前ら!」っていう気持ちがありますね。また2月に行った対バンツアーが楽しかったんです。だからこのレコ発ツアーもゲストという形で様々なバンドをお招きさせてもらいまして。どのバンドも僕らがここで一緒にライヴをやりたい意味をしっかり感じてもらえて快諾してくれました。

――対バンでの体験も反映されているんですね。

赤飯:人の縁と縁が繋がってく瞬間を感じた時に自分は幸せを感じるんやなって、前回のツアーで学べたんすよね。しかも、みんながそれぞれの形でめっちゃ真剣に音楽やってて、一瞬一瞬をすごい大事にしてる人たちばっかりだったんです。そうやって真剣に生きてる人たちと一緒にやれて、さらにお互いを認め合えたという瞬間の「今を大事に生きてるね、俺達」っていう青春感みたいなものを忘れられなかった。心の満たされ方が半端なくて、ライヴが終わる度に寝ちゃうと気持ちリセットされちゃうように思えるから、今日は寝たくないって思う日ばっかりだったんですね。満足感の高い対バンツアーだったんで、今回もそういうライヴになるんじゃないかなと思ってます。

ぽにきんぐだむ:今回はアイドルにも出演していただいたり、これまでに対バンしたことのない方ばかりなので楽しみですね。

――そしてここ名古屋は4月27日(金)、NAGOYA CLUB QUATTROでワンマンとなります。

赤飯:僕は三重県出身で大学へ進学するのを機に名古屋に出てきて、それから7・8年住んでたんですけど、ぶっちゃけた話、名古屋に住んでた時は名古屋に対しての愛着はそれほどなかったんです。でも東京出てきてからこの今に至った段階で、ようやく「俺ってめっちゃ名古屋好きやったんやな」っていうのを実感してきた。失って気付く、離れて気付くことってあるじゃないですか。タオルを振り回す曲が欲しくて「海老振り屋」を作った時に、ライヴで見たい景色を考えて作り始めたのが、結果的に名古屋の曲になってしまったぐらい僕は名古屋に浸ってたんやなっていうことが分かったんですよね。この曲に入れたい名古屋ネタが尽きなくて詰め込みすぎて、当時はメンバーから訳がわからんって言われるくらいだったんです(笑)。

ぽにきんぐだむ:いまだにその曲に入っている名古屋ネタに関しては、分からないところが多いですね(笑)。

赤飯:そういったところで、僕は名古屋を第二の故郷だと思っています。巡り巡って、満を持して名古屋でワンマン出来るようになった。当日はこのバンドに縁を感じて、一緒に騒げたらと思います。さらにその日に繋がった縁がどんどんこの後も濃くなっていって、また名古屋に帰ってきたタイミングで遊びに来てくれたら嬉しいです。なんなら名古屋とは別の場所で「日本全国のやつ集まれ!」というようなタイミングで、名古屋からライヴに来てくれるほどの密な関係性を築けていけたらとも思っています。だから、ここはひとつ、名古屋の皆さんには集結していただきたい。来てくれ!頼むで!

 

オメでたい頭でなにより全国ツアー「オメ道楽2018 ~鯛獲るレコ発編~ 名古屋店」

日時:2018年4月27日(金)開場18時15分 / 開演19時00分
場所:NAGOYA CLUB QUATTRO
出演:オメでたい頭でなにより(O.A.:超能力戦士ドリアン、転換DJ:DJライブキッズあるある中の人)
チケット:前売3,500円 / 当日4,000円(税込)

オメでたい頭でなにより全国ツアー「オメ道楽2018 ~鯛獲るレコ発編~」

・2018年4月4日(水)東京/TSUTAYA O-WEST
w / バックドロップシンデレラ / ビレッジマンズストア
・2018年4月27日(金)愛知県/NAGOYA CLUB QUATTRO
w / 超能力戦士ドリアン(オープニングアクト)/ 転換DJ:DJライブキッズあるある中の人
・2018年4月29日(日・祝)香川/高松MONSTER
w / ベッド・イン
・2018年5月18日(金)岡山/CRAZYMAMA 2nd Room
w / KNOCK OUT MONKEY
・2018年5月20日(日)福岡/Queblick
w / cinema staff
・2018年5月25日(金)大阪/umeda TRAD
w / PassCode
・2018年6月8日(金)新潟/CLUB RIVERST
w / a crowd of rebellion
・2018年6月10日(日)宮城/enn 2nd
w / 花団
・2018年6月30日(土)北海道/Sound lab mole
w / 打首獄門同好会
・2018年7月16日(月・祝)東京都 Zepp DiverCity TOKYO

詳しくはオフィシャルサイトまで

チケットぴあ 中部・北陸

Official Site

http://www.omedeta.band/

ページトップへ