HOME ReportLive ReportLAMP IN TERREN「TOUR “FOR TRUTH”」@NAGOYA CLUB QUATTRO 2017/11/23

LAMP IN TERREN「TOUR “FOR TRUTH”」@NAGOYA CLUB QUATTRO 2017/11/23

ジャンルの違いが生む、今日だけの音楽の魔法

9月末より約2ヶ月間、全国を回った対バンツアー「LAMP IN TERREN TOUR “FOR TRUTH”」。名古屋公演ではCreepy Nuts(R-指定&DJ 松永)を迎え、それぞれの熱いステージングが繰り広げられた一夜となった。

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先攻はCreepy Nuts。登場するなり「名古屋、調子はどうですか?それではお手柔らかに」とR-指定が挨拶をし、「数え唄」でスタートを切った。リリックに合わせて指で数えていく彼の姿に、オーディエンスも一緒になって数え出す。熱気が徐々に高まり「俺の相棒、DJ 松永!」と合図を送ると、華麗なプレイを披露する。全身を使うDJ 松永のパフォーマンスに歓声が沸き立ち、その勢いのまま「助演男優賞」へ。R-指定は初っ端からステージ左右へと動き、身振り手振りを交えて“はじめましての人”にも分かりやすいようにノリ方をレクチャーしていく。いつしか無数の手が挙がる光景がフロアには広がり、彼は「いい感じやで、お前ら!」と太鼓判を打った。

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曲を終え、序盤2曲の反応を「『こんなテンションで来るんだ』っていう顔があったよね」と振り返ったDJ 松永の言葉を皮切りに、テンポよくMCを展開。絶妙なやりとりに笑い声があちらこちらで起こり、早くもオーディエンスの心を掴んだのだろう、ステージとフロアとの壁はないように感じた。「LAMP IN TERRENは年齢が1つ下だけど、1年先にデビューしてるから敬語で話してる。バンドとしては無理だけど、俺たちにはラップがある。みんな、力を貸してくれ」。R-指定が今日の意気込みを高らかに宣言し、「どっち」「爆ぜろ」と次々に投下し、「手を挙げろ!爆ぜていきましょう!」と焚きつけた。

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「このマイクとターンテーブルで、ラッパーとDJで出来るライヴを見せたい」とR-指定が言い始まったのは、「聖徳太子フリースタイル」だ。オーディエンスからもらった言葉をリアルタイムでラップに組み込んでいくというもの。挙手制で募り、“銀行マン転職”・“ゴマ”・“ビール瓶”・“天守閣”といった6つの言葉が集まった。「調子に乗っていつもより1個多くとっちゃった」と言いつつも始めれば、一つひとつの言葉を回収していく光景は圧巻。彼らにとっては十八番だけれど、“これも言った、あれも言った!”と挙がった言葉を数えながらの臨場感は手に汗握る展開だった。続けてDJ 松永が加速していくプレイを繰り広げ、大歓声に会場は包まれる。

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最後の曲はデビューシングルに収録されている「だがそれでいい」。拳を突き上げる姿は凛々しかった。アウェイとも言えるこの日、一体感を生み出してステージを去った。

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後攻はLAMP IN TERREN。ステージ上に点在するクリスタルをモチーフにしたオブジェが光り出す。緑、黄、赤、青と4つそれぞれの色を放ち、メンバーを迎え入れた。地に足が着いたような、どっしりとした音像で響かせ、スタートを切る。若さ溢れるエネルギッッシュな勢いもありながら、さらに強くなった結束力を物語るバンドサウンドに、オーディエンスの視線がステージへと注がれた。前回のツアーから半年間を経て彼らはひと回りもふた回りも成長したのだろう、“これがLAMP IN TERRENなんだ”と吹っ切れたような自信を表しているようだった。

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松本が「Creepy Nutsとジャンルは違えど、絶対負けません!今日はよろしく!」と挨拶をして「流星群の夜」、「キャラバン」をプレイ。テレンの音楽に対する姿勢そのものを表す歌詞、〈魔法の様な唄を唄って / 目映い今日を色付けていく〉と歌い始めると、松本の声はより伸びやかになり感情が歌にのっていく。彼に続くようにオーディエンスの大合唱がフロアを包み、テレン独自の温かい一体感が生まれた。休むことなく「heartbeat」「innocence」と連投すると、直情的に歌い出す松本に引っ張られるようにバンドサウンドが加速する。怒涛の演奏で求心力を高めていく光景は、彼らが作り上げる音像に魅せられていくだけでなく、頼もしさを感じずにはいられなかった。

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「今日は俺トクの日」だと、今日を楽しみにしていたという松本。なんとCreepy Nutsが「聖徳太子フリースタイル」の時に彼はフロアにいて、「『デジモン』と言おうと思ってた」と観客と一緒に手を挙げ指名されることを待っていたという。誰よりも一番楽しんでいる姿が垣間見えたMCを経て、新曲「花と詩人」へ。この日は何曲か新曲が披露されたのだが、そのどれもが密度の高いアンサンブルと芯のある歌声がズレることなく絡み合う、バンドの好調さを示していた。テレンは松本の歌声が鍵を握っていると言っても過言ではない。でも、彼が真っ直ぐ歌えることができるのは、川口大喜(ドラム)・中原健仁(ベース)・大屋真太郎(ギター)の音があってからこそだ。4人を繋げる見えない糸がしっかりと結ばれていると思わせてくれる演奏だった。

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演奏を終え、松本が口を開く。「このツアーをやるのは夏に決まっていたから、今の自分でいたらダメだと思った。こういう人間になりたいと憧れを持っていたけど、25歳になって思い描く人間になれないと気付いて。それって自分は空っぽだったんじゃないかと思ったけど、ツアーを回ってようやく僕は『松本大です』と胸張って言えるような自分を見つけられた」と、今回のツアーは松本自身にとって“変革のツアー”であったと語った。そして「この先、自分以外の誰かになろうとも思わないし、どんどん変わる自分が楽しい。ここにいる大切な人たちも、自分のことが嫌いにならないように、好きになれるように、精一杯歌いたい」と続け歌い始めた。「理想を書いた言葉だったけど、裸の自分と向き合ったら、自分の言葉になった」と、松本にとって等身大の「メイ」が披露されたのだ。途中、演奏の手を止め静まり返る中でマイクを通さず歌う彼は、今の自分に誇りを持ち堂々としていた。

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アンコールでは「multiverse」「地球儀」の2曲を演奏する。Creepy Nutsをステージに呼び、ロックとヒップホップの融合が生まれた。楽しくて仕方なかったのだろう、ラストには松本が無邪気にフロアに降りる場面も。「めっちゃ楽しかったですね。幸せでした!」と別れを告げ、松本はR-指定とお互いを称えるように抱き合い、幕を閉じた。

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早くも4月にワンマンツアー「MARCH」が決定している、LAMP IN TERREN。東京、愛知、大阪、福岡の4都市を回るこのツアーで、ここ名古屋は4月14日(土)RAD HALLにて行われる。そして、来週1月19日(金)には新曲「花と詩人」がiTunes Store、レコチョクなどでの配信リリースも発表。今回のライヴでも披露されたラブバラードだ。これからのテレンにも目が離せないだろう。

(文:笠原幸乃 写真:鈴木圭世)

 


 

ツアースケジュール

「LAMP IN TERREN ONE MAN TOUR 2018『MARCH』」
・2018年4月7日(土)福岡/DRUM SON
・2018年4月14日(土)愛知/RAD HALL
・2018年4月15日(日)大阪/BIGCAT
・2018年4月21日(土)東京/LIQUIDROOM

 

詳しくはオフィシャルサイトまで

チケットぴあ 中部・北陸

Official Site

http://www.lampinterren.com/

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