HOME ReportLive Reportパノラマパナマタウン「ワンマンツアー『Goodbye Chaos Tour』」@池下CLUB UPSET 2017/09/29

パノラマパナマタウン「ワンマンツアー『Goodbye Chaos Tour』」@池下CLUB UPSET 2017/09/29

等身大の言葉でバンドの歴史を刻み、いざツアーファイナルへ

パノラマパナマタウン「ワンマンツアー『Goodbye Chaos Tour』」07

バンド史上最高傑作・3rdミニアルバム『Hello Chaos!!!!』を6月7日にリリースしたパノラマパナマタウン。インタビューを読んでいただければ、彼らの果敢な挑戦を感じ取ってもらえると思うが、彼らは“人に伝わること=ポップであること”を選択しパノラマパナマタウンのオリジナリティを胸に突き進んできた。今でも彼らの野心に満ちた真っ直ぐな眼差しが思い浮かぶ。そんな作品を引っさげたワンマンツアー『Goodbye Chaos Tour』名古屋公演のレポートをお届けする。

パノラマパナマタウン「ワンマンツアー『Goodbye Chaos Tour』」04

開演時間になると聞こえてきたのは、船の出航音、そして波の音。パノラマパナマタウンの出身地である港町・神戸を想像させる音が鳴り響く。満を持してメンバーが姿を現し、岩渕想太(ヴォーカル/ギター)の「ありがとう!」という言葉を皮切りにスタートを切った。初っ端からオーディエンスの方へ身を乗り出し歌い、「もっと前の方に来いよ!」と会場のボルテージを上げていく。勢いそのままに「リバティーリバティー」をプレイ。湧き上がる衝動をダイレクトに表現する4人から感じるのは、攻めの姿勢だ。〈教科書なんていらないでしょ〉と“予定調和の盛り上がりなど求めてはいないんだ、俺らにしかできないロックをしてるからこそ、みんなも感じるままに楽しんでくれ”と言わんばかりの熱量の高いステージングが繰り広げられる。岩渕が〈はやる気持ちが溢れ出して止まらない〉とマイクレスで歌ったり、初期衝動で突っ走る予測不可能な彼らのパフォーマンスに早くも胸が熱くなった。田野明彦(ベース)のアグレッシブな演奏を筆頭に、田村夢希(ドラム)や浪越康平(ギター)の生み出すサウンドも重みが増し、徐々にバンドの士気は上がっていく。初めはオーディエンスや自らを焚き付けるように歌っていた岩渕も、バンドサウンドに後押しを受けて歌声に凄みがかかる。荒削りではあるけれど、4人で一体となって現在進行形で更新していく音像は、バンドの結束力を物語っていた。加速スピードは止まることなく、9曲目「ホワイトアウト」までMCらしいMCは一切なし。休むことなく曲を演奏し続け、駆け抜けた。

パノラマパナマタウン「ワンマンツアー『Goodbye Chaos Tour』」03 パノラマパナマタウン「ワンマンツアー『Goodbye Chaos Tour』」

怒涛の演奏を経て、岩渕は「地元でも、今住んでるわけでもないのに、名古屋は暖かくてホームみたいです。来てくれてありがとうございます」と感謝の気持ちを述べた。さらに隣で演奏していた浪越に「ちょっと待ってくれ。話がまとまらない」と手を止めてもらい、岩渕は等身大の言葉を必死に紡ぎ続ける。「俺は気付いたらバンドをやってて、他の3人の方が俺よりも意志を持ってバンドをしていた。田野はバンドで食っていくと何度も親と話して、浪越は上京して4人で住むのが絶対いいと俺を諭して。夢希は『Hello Chaos!!!!』が思ったよりも売れなくて落ち込む俺を励ましてくれて。バンドに踏ん切りつけてないのは俺だった」とバンドに対しての負い目を赤裸々に打ち明けたのだ。“バンドで食っていく”と高らかに宣言していた彼の本当の気持ち。誤解を生まないように、でも自身の想いは嘘偽りなく伝えたいという姿は誠実そのもので、これからもパノラマパナマタウンについていきたいと思った人は多かったはずだ。

パノラマパナマタウン「ワンマンツアー『Goodbye Chaos Tour』」08

そして「俺自身を説得させるために書いた曲、それが『odyssey』です。書いた当時を思い出すから聴けなかったけど、今は4人で歌う曲になったと思うし、ここにいる人たちの曲だと思って歌います」と『odyssey』を演奏した。後に岩渕は「言いたいことが言えてスッキリした。自分のために書いた曲が、いろんな人に受け入れられて嬉しかったです。言いたいことが言えたから、今日はいいライブだ」と振り返っていて、その言葉通り清々しい表情だったのを覚えている。

パノラマパナマタウン「ワンマンツアー『Goodbye Chaos Tour』」05 パノラマパナマタウン「ワンマンツアー『Goodbye Chaos Tour』」01

ここからラストスパートをかけると、オーディエンスとの結束力がより増したように熱気が高まった。アンコールにも応え、岩渕がフロアに降りる場面も。「絶対に人気者になって帰って来ます!今日はどうもありがとうございました!」と笑顔で別れを告げ、パノラマパナマタウンはステージを去った。ツアーファイナル・東京公演は10月14日。キャリア最大規模の東名阪ワンマンツアーに終止符が打たれる。大阪、ここ名古屋で得た多くの経験を経て、ひと回りもふた回りも成長した彼らに出会えるだろう。そう確信させてくれる、決意と覚悟に満ちたライヴだった。

パノラマパナマタウン「ワンマンツアー『Goodbye Chaos Tour』」02

(文:笠原幸乃 写真:江崎智里)

 

ワンマンツアー『Goodbye Chaos Tour』

日時:2017年10月14日(土)開場17時30分 / 開演18時00分
場所:新宿LOFT
チケット:前売2,500円 (ドリンク代別)
チケットぴあ(0570-02-9999)Pコード:332-078
​・ローチケ(0570-084-003)Lコード:72669
​・イープラス

パナフェス 2017

日時:2017年10月14日(土)開場12時00分 / 開演13時00分
場所:神戸ライヴハウス3会場(SLOPE、太陽と虎、ART HOUSE)
出演:パノラマパナマタウン / 愛はズボーン/ Saucy Dog / Slimcat / ナードマグネット / THIS IS JAPAN / PELICAN FANCLUB / THE BOY MEETS GIRLS / mol-74 / YAJICO GIRL / LILILIMIT
チケット:前売3,800円 (ドリンク代別)
※10月7日(土)〜10月15日(日)2次先行受付中

Official Site

http://www.panoramapanamatown.com/

ページトップへ