HOME ReportLive ReportLEGO BIG MORL「 Tour 2017『心臓の居場所』」@SPADE BOX 2017/07/02

LEGO BIG MORL「 Tour 2017『心臓の居場所』」@SPADE BOX 2017/07/02

「ここがみんなの居場所になれば」自己ベストを更新する11年目

LEGO BIG MORL Tour 2017『心臓の居場所』 05

5thアルバム『心臓の居場所』が発売されたのは、LEGO BIG MORLにとって11年目のスタートを切る2017329日。10周年ツアーの最終日となる新木場STUDIO COASTでのライヴが行われた次の日だった。なんてドラマティックな道筋なのだろう。昨年から走り続けた10周年ツアーは、自分たちにとって挑戦でもある新木場STUDIO COAST公演へと標準を定め、ギアを上げていくLEGOがいた。だからこそツアー最終日の後すぐに新譜をリリースするという決断に至ったことは、いかに彼らが常に先を見据えているのかを物語っていた。現状に満足せず、挑戦し進んでいく、その向上心。そんな彼らの11年目のスタートを飾る今作は、LEGOにとっての核=歌をテーマに掲げている。ツアー4日目の名古屋公演は、ソールドアウトした満員のSPADE BOXで行われた。

LEGO BIG MORL Tour 2017『心臓の居場所』 03

「名古屋、楽しむ準備はできてますか?」とカナタタケヒロ(ヴォーカル/ギター)が始まりを告げた。1曲目からオーディエンスへ手招きするジェスチャーをしたり、「名古屋!」と呼びかけたり、一体感を生み出していく。間髪入れず曲を連投していくのと並行して、バンドの士気を上げるように演奏もダイナミックになる。さらにタナカヒロキ(ギター)も自身のマイクをオーディエンスへと向け、何度もシンガロングを促す。序盤から沸点へと持っていくLEGOのステージングに、フロアの熱が一気に上昇することは必然だった。「灼熱やな!外も暑いけど、ここも暑い!(カナタ)」、「リハーサルでクーラーばんばんかけてて寒かったのに、人の体温ってすごいな(タナカ)」とメンバーはその熱に、嬉しさを交えた興奮を感じていたように思えた。

LEGO BIG MORL Tour 2017『心臓の居場所』 08

もちろん『心臓の居場所』の収録曲を中心にセットリストは展開されたのだけれど、その曲どれもがライヴでほぼ初めて聴くにもかかわらず、新曲発表時に抱くような緊張感が全く生まれなかった。今のLEGOが鳴らす音楽として自然としっくりきたのだ。まだビルドアップの途中だと感じさせない、もはや彼らの一部となっている曲たち。たぶんそれは、LEGOの核=歌と向き合った作品だからなのだろう。10年築き上げてきた歌という存在――どの曲にもしっかりとそれがあるから、ツアー4日目という始まったばかりの中でも説得力のある音像が構築されていたのだと思う。

LEGO BIG MORL Tour 2017『心臓の居場所』 04

その中で特に耳を奪われたのはタナカのギターだった。時には曲を引き立てる役目を果たしたり、時にはソロを披露し主役となって曲を彩ったり。彼のギターは曲ごとに足し算・引き算を使い分け、様々な顔を見せる。その表現力の高さが魅力であるのだけれど、この日は歌うように鳴っていて存在感が増していたのだ。タナカは歌詞を手がけていることもあり歌心を知っているのだろう、カナタの歌声を後押しするようにギターが歌っていた。この感覚は新鮮で、とても興奮していたのを覚えている。

LEGO BIG MORL Tour 2017『心臓の居場所』 07

「行けるか、名古屋ー!」というアサカワヒロ(ドラム)の言葉を皮切りに、ますますヒートアップしていった後半戦。ヤマモトシンタロウ(ベース)を筆頭に身を乗り出し、オーディエンスの興奮を掻き立てる。途中メンバーが驚くほどフロアの床が揺れに揺れる場面も生まれ、多幸感と昂揚感が混ざった天井知らずの熱狂を描き出した。最後2曲を残し、タナカが「『心臓の居場所』は11年目の代表作で、11歳にして自己ベストを更新しました。10周年イヤーをちゃんと消化した上で、11年目でこのアルバムができるとは思わなかったです」と『心臓の居場所』について語り始めた。「誰かの人生を狂わすぐらいの作品ができたと思っているし、俺らと同じように大事な作品として、みんなもそうなっていってくれたら」と続け、「可能性も希望もまだまだあると思えた」と今作への手応えをも滲ませた。そして「いつ会えなくなるかも分からない。次の約束もできない。次のライヴが決まったら、お互い生きてたら会いましょう」と別れを告げ演奏し、4人はステージを後にした。

LEGO BIG MORL Tour 2017『心臓の居場所』 02

昨年からLEGOはライヴを観る度に、その成長速度に驚いている。この日も常に更新し続け、加速するバンドサウンドに昂揚が抑えられなかったのだ。10年歩んだバンドで11年目もこんなに色鮮やかな音像を作り上げ、未来が待ち遠しくなってしまうことなんてあるのだろうかと、LEGOのポテンシャルの高さが頼もしかった。この先、名古屋でのライヴを予定していないことが非常に悔しい。2017年が終わる前に、なんとかしてLEGOのライヴを名古屋で観れないだろうかと願うばかりだ。

(文:笠原幸乃 写真:望月美穂)

 


 

ツアースケジュール(※終了分は割愛)

「 Tour 2017『心臓の居場所』」
・ 2017年9月2日(土)大阪/梅田CLUB QUATTRO
・2017年9月14日(木)東京/www X

ライヴスケジュール

「OOPARTS 2017」
・2017年9月23日(土・祝)岐阜/club-G
w / cinema staff / ATATA / My Hair is Bad / 片平里菜 / 鳴ル銅鑼 / The Velvet Teen

 

詳しくはオフィシャルサイトまで

チケットぴあ 中部・北陸

Official Site

https://www.legobigmorl.jp/

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