HOME ReportLive Report雨のパレード「ワンマンライブツアー2017 『 Change your pops 』」@NAGOYA CLUB QUATTRO 2017/04/12

雨のパレード「ワンマンライブツアー2017 『 Change your pops 』」@NAGOYA CLUB QUATTRO 2017/04/12

覚醒の日は近い。そのポテンシャルの高さに驚かされたセミファイナル

3月8日に2ndアルバム『Change your pops』をリリースした、雨のパレード。今作は「ポップスの概念を変えたい、世の中のポップスを更新していきたい」という想いが込められている。前作1stアルバム『New generation』同様、シーンへと挑む姿勢が曲の隅々まで反映されており、彼らのひたむきさが色濃く出ていた。そんな作品を引っさげた『Change your pops』ツアー、名古屋セミファイナルのレポートをお届けする。

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静かに客電が落ち、現れたメンバーに温かい声が出迎える。青白い照明にステージが包まれた中、大澤実音穂(ドラム)が演奏をし始めた。彼女の生み出すビートへ他のメンバーが徐々に音を重ねていき、波紋を広げるように深まっていく。それに呼応して、柔らかいオレンジのライトが差し込む。まるで夜明けのような演出だ。そしてオレンジの光は白く色を変えてステージを覆い、「stage」のイントロが鳴り出した。2ndアルバム『Change your pops』は多彩なサウンドに耳を奪われる楽曲群が印象的。それを感じさせる幕開けだった。オーディエンスも目の前で繰り広げられる光景に気持ちが高まったのだろう、福永浩平(ヴォーカル)が「雨のパレードです、どうぞよろしく!」と挨拶をすると大歓声が沸き立った。

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「Count me out」「Hey Boy,」と2ndアルバム曲から続けて演奏していき、序盤から肉厚のあるバンドサウンドが鳴り響く。全国各地を回って来た経験値を物語るセミファイナルだからこその音であり、バンドが健康的である証だった。さらに印象的だったのは、突き抜ける福永の太い歌声。ピッチが不安定だったり、揺らぎがちだったり、どこか頼りなさがあった彼の歌声は味があって良かったのだけれど、歌が真ん中にある曲では少し物足りなかったのも事実だった。これまでの歌声が見違えるように、この日はクリアに聴こえてきたのだ。様々な音が共鳴する中で埋もれることのない存在感。歌詞が文字として頭の中にくっきりと浮かび上がる歌声は、楽曲に込めたメッセージをより伝えることへ繋がっていた。

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また随所で魅せるアレンジの幅が広がっていたことも、雨のパレードがいかにポテンシャルの高いバンドであるか、改めて驚かされた。特に福永が「ワンマンなんで僕らの世界観の深いところまで行ってみようと思います」と話して演奏した「speech(Interlude)」から「feel」までのドープな音像は、一気に観客を惹き込む求心力を放っていた。ドラムマシンなど新たに投入された機材を惜しげもなく使用し、今までのライヴで聴こえなかったサウンドで彩られていく楽曲たち。視覚的にも、聴覚的にも、次々と新鮮さが生まれ、オーディエンスの視線はステージへと熱く注がれた。自分たちが創り上げる音楽への絶対的な自信、そして誰かの二番煎じではない独自の音楽でポップスを更新しようとする信念が、ライヴという場でしっかりと体現されていた時間だった。

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新生活を始めた人へ向けた「Tokyo」、凝縮した熱量が弾けた「Change your mind」を経て、本編ラストは「You」。「まだまだ大きくなるつもりなんで、よろしくお願いします」と福永は約束を交わし、ひと回りもふた回りも成長した力強いサウンドに会場は包まれた。そしてアンコールに応え、「Take my hand」「寝顔」を演奏。穏やかな音の余韻を残してステージを後にした。

雨のパレードは毎回、ライヴで新しい体験をさせてくれる。新機材の投入、楽曲のアレンジ、バンド自体の成長など、様々な要因が絡んで生まれるものだが、芯にあるのは“自分たちの音楽でシーンを変えたい”と自ら掲げた使命感である。強固な意志をメンバー間で共有しながら、ライヴの度に何かしらの目標を課して自身の音楽を提示している――そんな印象を私はいつも感じている。前回『 You&I 』ツアーのライヴレポートで「“今”の表現を示す場として、ライヴへ焦点を合わせてきた姿勢をひしひしと感じた」と、ライヴに目を向けた彼らが心に残ったと書いた。しかし今回のツアーではそこからステップアップし、ステージ上で楽曲に深みを持たせる表現をする彼らがいたのだ。どのようにすれば音源の魅力を存分に示すことができるのか、自分たちにとっての正攻法が分かったのだろう。独自の世界観を迷いなく、ライヴで魅せる技量を身につけた雨のパレードは、覚醒への入り口に立ったように思える。覚醒の日は近い。そう感じずにはいられなかった。

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(文:笠原幸乃 写真:郡元菜摘)

 

セットリスト
1. stage
2. Count me out
3. Hey Boy,
4. epoch
5. 1969
6. new place
7. speech(Interlude)
8. free
9. breaking dawn
10. feel
11. Tokyo
12. Change your mind
13. You
EN1. Take my hand
EN2. 寝顔

 


 

ツアースケジュール

「ワンマンライブツアー2017」
2017年9月9日(土)宮城/darwin
2017年9月13日(水)愛知/ElectricLadyLand
2017年9月19日(火)福岡/DRUM Be-1
2017年9月21日(木)大阪/BIGCAT
2017年9月22日(金)石川/Kanazawa AZ
2017年9月24日(日)東京/新木場STUDIO COAST
2017年9月28日(木)北海道/Sound Lab mole

詳しくはオフィシャルサイトまで

 

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